Nikon starts a fundamental restructuring [Others]
ニコンが精機事業(半導体露光装置とFPD露光装置)と映像事業の構造改革を宣言しました。
決算関連資料を見る限りでは、両事業とも営業利益を出しています。しかし、精機事業は半導体露光装置の赤字が、そして映像事業は市場縮小への対応遅れが問題とされています。
精機事業では、市場シェア75%のFPD露光装置で得た利益の多くが、半導体露光装置の赤字補てんに消えているのでしょう。ニコンの半導体露光装置開発は日本の実質的な国策として始まっていますので、その縮小の決定はなかなか難しかったと思います。
映像事業では、高付加価値製品への注力とプラットフォーム化の推進が挙げられています。何が起こるかは想像も出来ません。コンデジは特徴の明確なKeyMissionだけを残し、後は終息させるぐらいのことが起こるかもしれません。
今後のレンズの開発と国内製造拠点となる栃木ニコンの本社・工場と、スマホ用カメラのレンズ製造の大手であるカンタツの本社・工場は、車で20分間ほどの距離(12km)しか離れていません。協業して、NIKKOR銘のスマホ用レンズを開発してほしいなと勝手に思っています。シャープはカンタツの大株主で、カンタツのレンズは鴻海がシャープを買収した理由の一つとして挙げられたほどです。
決算関連資料を見る限りでは、両事業とも営業利益を出しています。しかし、精機事業は半導体露光装置の赤字が、そして映像事業は市場縮小への対応遅れが問題とされています。
精機事業では、市場シェア75%のFPD露光装置で得た利益の多くが、半導体露光装置の赤字補てんに消えているのでしょう。ニコンの半導体露光装置開発は日本の実質的な国策として始まっていますので、その縮小の決定はなかなか難しかったと思います。
映像事業では、高付加価値製品への注力とプラットフォーム化の推進が挙げられています。何が起こるかは想像も出来ません。コンデジは特徴の明確なKeyMissionだけを残し、後は終息させるぐらいのことが起こるかもしれません。
今後のレンズの開発と国内製造拠点となる栃木ニコンの本社・工場と、スマホ用カメラのレンズ製造の大手であるカンタツの本社・工場は、車で20分間ほどの距離(12km)しか離れていません。協業して、NIKKOR銘のスマホ用レンズを開発してほしいなと勝手に思っています。シャープはカンタツの大株主で、カンタツのレンズは鴻海がシャープを買収した理由の一つとして挙げられたほどです。
Axles with Wheels of Iron [Others]
Correct but not accurate information [Others]
デジカメ Watch に、”純正ソフト以外でシグマのRAWファイルを見る方法”というタイトルのミニレポートが掲載されました。
SPP の遅さと不安定さに不満をもっているであろう多くの DP/SD/dp/sd ユーザーが、期待を持って読んだのではないでしょうか。もちろん、私もその一人です。
私はタイトルを見て、Foveon センサーの RAW を高速現像するサードパーティー製ソフトウェアの記事だと思い込みました。しかし結局は、”シグマの.X3Fファイルと富士フイルムの.RAFファイルは、Photo MechanicではRAW画像を展開して表示することはできず、埋め込みJPEGの表示のみとなる”との落ちでした…。
確かに、RAW ファイル(の埋め込み Jpeg 画像)を見ているので、レポートのタイトルは誤りではないでしょう。しかし、”RAWファイルを見る”を現像ではなく埋め込みJpeg画像の抽出と気付ける方はなかなか居ないと思います。それなら、RAWとJpegの同時記録で用が足ります。実際に、私は DP3 Merrill で同時記録し、Jpeg画像をフォーカスやブレのチェックに使っています。
キャッチーなタイトルは重要ですが、タイトルは本文の最も短い要約でもあるので、読者をミスリード(mislead)しないような注意が必要です。私なら"シグマRAWファイルの簡易高速閲覧法”とでもして、現像を行わないことを暗示しようとします。
SPP の遅さと不安定さに不満をもっているであろう多くの DP/SD/dp/sd ユーザーが、期待を持って読んだのではないでしょうか。もちろん、私もその一人です。
私はタイトルを見て、Foveon センサーの RAW を高速現像するサードパーティー製ソフトウェアの記事だと思い込みました。しかし結局は、”シグマの.X3Fファイルと富士フイルムの.RAFファイルは、Photo MechanicではRAW画像を展開して表示することはできず、埋め込みJPEGの表示のみとなる”との落ちでした…。
確かに、RAW ファイル(の埋め込み Jpeg 画像)を見ているので、レポートのタイトルは誤りではないでしょう。しかし、”RAWファイルを見る”を現像ではなく埋め込みJpeg画像の抽出と気付ける方はなかなか居ないと思います。それなら、RAWとJpegの同時記録で用が足ります。実際に、私は DP3 Merrill で同時記録し、Jpeg画像をフォーカスやブレのチェックに使っています。
キャッチーなタイトルは重要ですが、タイトルは本文の最も短い要約でもあるので、読者をミスリード(mislead)しないような注意が必要です。私なら"シグマRAWファイルの簡易高速閲覧法”とでもして、現像を行わないことを暗示しようとします。
Market analyst presents an OLD architecture as a BRAND NEW concept [Others]
最近、「エッジコンピューティング」が注目されているそうです。
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1018109.html
私には「クライアントサーバモデル」の焼き直しにしか見えません。
基本構造が同じであれば同じ名前で呼ぶべきで、せいぜい「アドバンスト」を付けるぐらいでしょう。異なる名称を与えるのは、先人を無視した傲慢な行為です。科学分野でそのようなことをすると、不勉強とされて評価が下がります。
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1018109.html
私には「クライアントサーバモデル」の焼き直しにしか見えません。
基本構造が同じであれば同じ名前で呼ぶべきで、せいぜい「アドバンスト」を付けるぐらいでしょう。異なる名称を与えるのは、先人を無視した傲慢な行為です。科学分野でそのようなことをすると、不勉強とされて評価が下がります。
Is the color map in your brain the same as others? [Others]
男性と女性では、世界の色が異なっているかもしれません。
ヒトの網膜には、光に反応する細胞(視細胞)が4種類存在します。1つは明暗を感じる桿体細胞で、残りの3つは色の弁別に関係する錐体細胞です。錐体細胞は、長波長(赤)に反応する LW、中間波長(緑)に反応する MW、短波長(青)に反応する SW に分けられます。色を感じることができる明るさでは、桿体細胞は高感度のために飽和し、実質的にはたらいているのは錐体細胞だけです。
錐体細胞には、ビタミンAの1種のレチナールを結合したオプシンと呼ばれる色素タンパク質が存在します。LW、MW と SW ではそのオプシンがわずかに異なるため(正確には、それぞれ Opsin1LM、Opsin1MW、Opsin1SW です)、光吸収の波長特性も異なります。”光の3原色”と言われるのは、光に基本波長があるわけではなく、多くのヒトで網膜の錐体細胞のオプシンが3種類のためです。
多くのヒトで3種類と書きましたが、女性に限って最大で6種類のオプシンを持つ可能性があります。オプシンの遺伝子が、性染色体のX染色体に存在するためです。オプシン遺伝子に変異が起こると、光を吸収しなくなったり、吸収特性の違いが少なくなったりします。このような場合、男性はX染色体を1つしか持たないため、2原色になったり原色の波長が近くなりすぎたりして、色の弁別が難しくなります。ところが、女性はX染色体を2つ持つため、変異したオプシンと正常なオプシンの両方を持てます。その結果、元とは異なる光吸収特性の変異オプシンを持つ女性は、4つ以上の原色で色を弁別している可能性があります。
少し前(2010年)に、4原色の色覚を持つ女性の存在が報告されました。
http://jov.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2191517
この論文に数値に基づくと、女性の500人に1人程度が4原色の色覚です。
色は、網膜で感じ取った情報が脳で処理された結果です。そのため、単一波長の光と複数波長の混合光が同じ色に見えてしまいます。4軸での色マッピングは3軸での色マッピングと分離精度が異なりますので、多くのヒトには分からない混合光の色の違いが見えるでしょう。そのような女性にとって、3原色で表示しているカラーディスプレイは正確な色を映していないでしょうね。
ヒトの網膜には、光に反応する細胞(視細胞)が4種類存在します。1つは明暗を感じる桿体細胞で、残りの3つは色の弁別に関係する錐体細胞です。錐体細胞は、長波長(赤)に反応する LW、中間波長(緑)に反応する MW、短波長(青)に反応する SW に分けられます。色を感じることができる明るさでは、桿体細胞は高感度のために飽和し、実質的にはたらいているのは錐体細胞だけです。
錐体細胞には、ビタミンAの1種のレチナールを結合したオプシンと呼ばれる色素タンパク質が存在します。LW、MW と SW ではそのオプシンがわずかに異なるため(正確には、それぞれ Opsin1LM、Opsin1MW、Opsin1SW です)、光吸収の波長特性も異なります。”光の3原色”と言われるのは、光に基本波長があるわけではなく、多くのヒトで網膜の錐体細胞のオプシンが3種類のためです。
多くのヒトで3種類と書きましたが、女性に限って最大で6種類のオプシンを持つ可能性があります。オプシンの遺伝子が、性染色体のX染色体に存在するためです。オプシン遺伝子に変異が起こると、光を吸収しなくなったり、吸収特性の違いが少なくなったりします。このような場合、男性はX染色体を1つしか持たないため、2原色になったり原色の波長が近くなりすぎたりして、色の弁別が難しくなります。ところが、女性はX染色体を2つ持つため、変異したオプシンと正常なオプシンの両方を持てます。その結果、元とは異なる光吸収特性の変異オプシンを持つ女性は、4つ以上の原色で色を弁別している可能性があります。
少し前(2010年)に、4原色の色覚を持つ女性の存在が報告されました。
http://jov.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2191517
この論文に数値に基づくと、女性の500人に1人程度が4原色の色覚です。
色は、網膜で感じ取った情報が脳で処理された結果です。そのため、単一波長の光と複数波長の混合光が同じ色に見えてしまいます。4軸での色マッピングは3軸での色マッピングと分離精度が異なりますので、多くのヒトには分からない混合光の色の違いが見えるでしょう。そのような女性にとって、3原色で表示しているカラーディスプレイは正確な色を映していないでしょうね。