Ricoh Pixel Shift technology seems to be comparable ability to Foveon Merrill sensor [Equipment]
Sigma DPx Merrill の魅力は、積層センサならではの高い解像感です。
同じ16M画素でも、積層センサとベイヤー配列カラーフィルタ(BCFA)センサのデータは、本質的に異なっています。
Dpreview で公開されている RAW データを使って比較しました。
RawTherapee での現像です。
左は積層の DP1 Merrill、右は BCFA の X-A2 で、共に色補完のない設定で現像し、ImageJ で単純に2倍拡大したものです。
この画像を見て BCFA を選ぶ方はいないと思います。
Foveon Merrill センサは三層の積層構造で、垂直方向の色分離をしています。
X3F ファイルを RawDigger で展開し、各層の画像を深部から表層に向けて並べました。
左から深部層、中間層、表層です。
各層の画素数は同じで、解像に関しては補間が必要ありません。
この積層構造センサの解像能力に BCFA センサで迫る技術として、Ricoh が PixelShift を開発しました。
そこで、Pixel Shift と BCFA の RAW を、RawDigger を使い色補完のない設定で現像してみました。
まず Pixel Shift です。
次に BFCA です。
こちらも BCFA センサが選ばれることはないと思います。しかし、Pixel Shift には4回の露出が必要です。
最近、Foveon の積層センサは、Merrill から Quatrro に世代交代しました。Quattro の特徴は、感度を向上させるため、深部層と中間層の画素面積が表層の4倍(画素数は 1/4)にされている事です。
Sigma dp2 Quattro の各層の画像をご覧ください。
X3F ファイルを RawDigger で現像し、各層の画像を深部から表層に向けて並べました。
左から深部層、中間層、表層です。
RawDigger は、画素数を表層に合わせるために、深部層と中間層を単純に2倍拡大します。表層は全て色情報を持っているので、それを前提にしたアルゴリズムなら深部層と中間層の画素補完ができるかもしれません。しかし、最良の補完ができたとしても、解像に関しては Quattro が Merrill と同等になるだけです。Merrill と Quattro を RAW で比較する限り、Quattro を積極的に選ぶ理由はありません。
解像の点では、Foveon Merrill センサの1回露光画像に、BCFA センサは Pixel Shift4回露光画像で追いつきました。Foveon は Quattro センサで使い勝手の向上を目指したようですが、その結果、BCFA センサの Pixel Shift に抜かれてしまったようです。
尚、Ricoh (Pentax) の Pixel Shift は RAW が RGB スタックですが、Olympus の Pixel Shift は RAW が ベイヤー配列に変換されているため、今回の比較には加えませんでした。
私には、Merrill 世代までが積層構造のメインストリームで、Quattro の構造は使い勝手を考慮したバリエーションと感じられます。バリエーションは必要ですが、次は進化したメインストリーム構造で、迫ってきた BCFA センサを突き放して欲しいと願っています。
【2017.01.27 RAW データの公開サイト情報を追加しました。】
同じ16M画素でも、積層センサとベイヤー配列カラーフィルタ(BCFA)センサのデータは、本質的に異なっています。
Dpreview で公開されている RAW データを使って比較しました。
RawTherapee での現像です。
左は積層の DP1 Merrill、右は BCFA の X-A2 で、共に色補完のない設定で現像し、ImageJ で単純に2倍拡大したものです。
この画像を見て BCFA を選ぶ方はいないと思います。
Foveon Merrill センサは三層の積層構造で、垂直方向の色分離をしています。
X3F ファイルを RawDigger で展開し、各層の画像を深部から表層に向けて並べました。
左から深部層、中間層、表層です。
各層の画素数は同じで、解像に関しては補間が必要ありません。
この積層構造センサの解像能力に BCFA センサで迫る技術として、Ricoh が PixelShift を開発しました。
そこで、Pixel Shift と BCFA の RAW を、RawDigger を使い色補完のない設定で現像してみました。
まず Pixel Shift です。
次に BFCA です。
こちらも BCFA センサが選ばれることはないと思います。しかし、Pixel Shift には4回の露出が必要です。
最近、Foveon の積層センサは、Merrill から Quatrro に世代交代しました。Quattro の特徴は、感度を向上させるため、深部層と中間層の画素面積が表層の4倍(画素数は 1/4)にされている事です。
Sigma dp2 Quattro の各層の画像をご覧ください。
X3F ファイルを RawDigger で現像し、各層の画像を深部から表層に向けて並べました。
左から深部層、中間層、表層です。
RawDigger は、画素数を表層に合わせるために、深部層と中間層を単純に2倍拡大します。表層は全て色情報を持っているので、それを前提にしたアルゴリズムなら深部層と中間層の画素補完ができるかもしれません。しかし、最良の補完ができたとしても、解像に関しては Quattro が Merrill と同等になるだけです。Merrill と Quattro を RAW で比較する限り、Quattro を積極的に選ぶ理由はありません。
解像の点では、Foveon Merrill センサの1回露光画像に、BCFA センサは Pixel Shift4回露光画像で追いつきました。Foveon は Quattro センサで使い勝手の向上を目指したようですが、その結果、BCFA センサの Pixel Shift に抜かれてしまったようです。
尚、Ricoh (Pentax) の Pixel Shift は RAW が RGB スタックですが、Olympus の Pixel Shift は RAW が ベイヤー配列に変換されているため、今回の比較には加えませんでした。
私には、Merrill 世代までが積層構造のメインストリームで、Quattro の構造は使い勝手を考慮したバリエーションと感じられます。バリエーションは必要ですが、次は進化したメインストリーム構造で、迫ってきた BCFA センサを突き放して欲しいと願っています。
【2017.01.27 RAW データの公開サイト情報を追加しました。】
コメント 0