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Colors of Canon [Equipment]

昼間に少しだけ自由な時間を取れましたので、G1 Xを持って職場の近くにある小さな植物園に向かい、木陰で自生していた紫陽花を撮影してきました。

左がDPPでの、右がRawTherapeeでの現像です。
Montage.jpg

紫陽花の葉色を見ると、DPPでの現像では赤の濃淡がはっきりわかりますが、RawTherapeeでは赤が強めで一様です。この違いの原因は、DPPが”ダイナミックレンジを拡張して明るい部分の階調を出す”ことと考えています。結果的に中間調の違いが強調されることになりますので、色の濃淡表現も影響を受けるでしょう。

ver. 4.0以降のDPPは、画像の階調が出るように現像時のガンマを最適化するそうです。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/interview/20140829_662683.html
以下が紫陽花を現像した際の例で、左がDPPによる最適化ガンマ、右が固定ガンマです。
Gamma_auto_liner.png
DPPによる最適化ガンマでは、暗部が持ち上がって明部が圧縮されていますので、明らかにHDR処理です。

このようにキヤノンは中間調を重視していますので、センサーのダイナミックレンジ拡張にそれほど積極的でないのは当たり前ですね。また、固定ガンマ値で現像するアプリケーションを使ってキヤノンのRAWのダイナミックレンジやトーンレンジが評価されることは、キヤノンにとっては不本意かもしれません。

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nanjo

左側のガンマはフィルムのものとよく似た形ですね、ダブルガンマと呼んでいました。フィルムの明部の圧縮は化学的な理由だったかと思いましたが、結果として最適な形なんですね。
明暗を圧縮するとダイナミックレンジは拡張されるというのは感覚的にわかりずらいですね、勘違いしている人が結構いるように思います。
by nanjo (2016-06-14 10:11) 

hi-low

> nanjo さん

フィルムの相反則不軌は、ダブルガンマと呼ばれていたのですね。
グラフが似た形になるシグモイド関数やロジスティック関数は生き物と関わりの深い関数なので、フィルムの特性は人間の感覚と合っていたのかもしれません。

24bitフルカラーでも明暗は256階調しかありませんから、ダイナミックレンジを広げると、階調のステップを荒くする或いはどこかを圧縮する必要があります。簡単なことですが、画像データを定量的に扱ったことがないと、理解し難いかもしれませんね。

by hi-low (2016-06-14 14:58) 

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