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Creation of high-frequency components over the Nyquist frequency? [Technology]

富士通のスマホ「arrows NX F-02H」には「超解像技術」が組み込まれているそうです。

技術を開発した工学院大学の合志清一教授は、現在の4Kテレビに搭載されている超解像について「この超解像は嘘八百」とまでおっしゃっているようなので、合志教授の超解像技術について調べてみました。
合志教授の「超解像技術」の原理は公開されていますので、興味のある方はダウンロードしてご覧下さい。

合志教授は、自身が開発した技術はナイキスト周波数を超える高周波情報を作りだすので超解像だと説明しているようです。しかし、論文のFig.6を見ると、行っているのは拡大した画像からのハイパスフィルターを用いたエッジ抽出とその強調処理であることが分かります。強調処理によって変化が急峻になり、その結果として元情報にはない高周波が付加されます。この高周波はナイキスト周波数よりも短い波長を含むので、周波数成分としては最終画像で超解像が達成されたことになります。

ほぼ同じ事は既存の画像処理ソフトウェアで可能です。まず画像をバイキュービック法で拡大します。バイキュービック法は3次式で補間するので、元画像にはない高周波成分が少し付加されます。更にこの画像をアンシャープマスク処理します。アンシャープマスクはエッジの強調なので、バイキュービック法で付加された高周波成分が増幅されます。結果として、周波数成分としては超解像の画像が得られます。

私の理解では、合志教授の方法は周波数成分に限れば超解像ということは可能ですが、実際にはエッジの強調処理を行っているだけです。「arrows NX F-02H」を売るためのセールストークなのでしょうが、ちょっとやり過ぎと感じました。

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