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Nonsense magnification [Equipment]

オリンパスがE-M5 Mark IIに、「40Mハイレゾショット」を搭載しました。
センサーを画素0.5個分ずらしながら8枚撮影し、演算してセンサー画素数の4倍まで出力画素数を増やす機能です。
出力画像の分解能は、画素数に見合っているのでしょうか?

DPREVIEWがノーマルとハイレゾでの撮影データを公開しましたので、早速比較しました。
全てISO200のデータです。

まずRAWデータをRawTherapee現像し、ノーマルをハイレゾ画像のサイズに拡大して同じ場所を切り出しました。

まず、ハイレゾです。
E-M5II_ISO200_HiRes.png

ノーマルです。
E-M5II_ISO200.png

ハイレゾの方がノーマルの拡大よりも少し解像が向上しています。

最後にD810をお見せします。D810でも拡大しなければなりません。
D810_ISO200.png

D810と比べると、E-M5 Mark IIのノーマルとハイレゾの違いは無きに等しいです。

E-M5 Mark IIのハイレゾショットは、画素数のインパクトだけで実際の撮影で意味があるとは思えません。
顕微鏡写真では、このハイレゾショットのような実質的に意味を持たない拡大を、言葉は悪いですが「バカ倍率」と表現します。世界有数の顕微鏡メーカーであるオリンパスが、どうしたのでしょうか。
オリンパスもAPS-C以上のセンサーで起きた高画素化の潮流に乗りたいのでしょうが、4/3型センサーを使う限り無理だと思います。

様々な画像を見て、ピクセルピッチ4 um程度がレンズ実分解能の限界と感じています。
4/3型で14M、APS-C型で24M、35mm full-frameで54Mの画素数ですので、噂のCanon 5Dsが出ればこれらのセンサーフォーマットがすべて限界に到達しますね。

【AIR A01について】
企画の時期や意図がどうであれ、AIR A01は外装デザインから、ソニーQXシリーズの後追いとしか見られないでしょう。
オープンプラットフォームカメラとして特徴付けるなら、基本は外装無しで、希望者に発表時の武骨な外装を付けるぐらいが適当だと思います。

【追記:2015.02.06】
DPREVIEWでE-M5IIハイレゾjpeg、ハイレゾRAW、D810、IQ180を比較しました。ファイルをダウンロードして比較するよりも簡単ですので、以下のURLをご覧下さい。
http://goo.gl/s57Sj1

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コメント 10

toshi

ハイレゾショットは、カメラ自体を動かないようにしっかり固定し、対象となる被写体も動かないという条件が前提なので、多くの場面で使いものにならないと思います。しかし、世の中にはスペックマニアがそれなりにいることからカタログスペックとして意味があるのでしょう。

個人的には、マイクロフォーサーズは基本的に画が甘く、それがゆえにエッヂの強調が有効に働き、パッと見で画にメリハリが出るのだと感じています。皆さんご存知だと思いますが、素晴らしく解像している写真は全体としては眠く見えますし…。

元がその状態なので、それをさらに高解像度にしようとすること自体、無理があるように感じます。

正直、この機能についてはどうでもよいです。しかし、それにしても最近はギミックが増えてきましたね。個人的には残念に思えます…。

そうそう。秋葉原あたりを歩いていると、QXシリーズの中古をかなりの数、見かけます。たぶん、手放す率が高いのでしょうね。

by toshi (2015-02-06 01:52) 

hi-low

> toshi さん
仰る通り、E-Mシリーズのjpeg画像は、解像感はあるのですがエッジを強調しているだけで、本当に解像している訳ではありません。レンズの実分解能が、センサーのピクセルピッチに達していないためだと思っています。

光学ファインダーで被写体を見ながらマニュアルでフォーカスを合わせてみれば、解像された合焦像がどんなものなのか実感できますが、多くの方にそのような体験が無いのでしょうね…。

地方ではなかなか見かけませんが、秋葉原にはQX1の中古がかなりあるのですね。QX1は利用目的が明確でないと面倒なだけですが、私には現時点の理想に近い仕様なので、NEX-5Nを持っていなければ購入していたでしょう。
by hi-low (2015-02-06 13:32) 

FT

オリンパスのJPEGは強力なNRをかけた上に強力なエッジ強調がかかっていて、ベース感度 (ISO200) でもRAWとの描写の差が結構あるんですよね。その点はパナの方がずっと控えめですが、S/Nで不利な小型素子なのにベース感度が高いというのは現行のm4/3機に共通する弱点ではあります。

で、ハイレゾショットですが…dpreviwのサンプルはちょっと絞りすぎな印象がありますし、より解像力で優れるパナの42.5mm F1.2なんかを使うともうちょっと違うのかもしれませんが、4000万画素にみあった解像力のレンズというのはおそらく存在しないでしょうね。
by FT (2015-02-06 16:12) 

変だね?

違いがないなら、それは何か間違いだった、と考えが方がいいですよ。

http://2ch-ita.net/upfiles/file15425.png
ここに別途比較した人の画像がありますが、明らかに異なります。

RawTherapeeって極めて基本的な現像しかしなかったと思います。
コンポジットに対応せず、8枚あるうちの1枚目のRAWだけ現像したのだと考えられます。
by 変だね? (2015-02-06 19:45) 

hi-low

> FT さん
DPREVIEWのサンプル画像でRAWのACR現像とカメラ内jpegを比較すると、あまりの違いに驚きます。RAWが60Mピクセルでjpegが40Mピクセルなので、カメラ内現像時には、様々な調整をした後に縮小して解像感を上げているのかなと思います。
by hi-low (2015-02-06 22:10) 

hi-low

> 変だね? さん
ご指摘ありがとうございます。
ご紹介いただいた画像は、カメラ内jpegと私がRawTherapeeで現像した結果を並べたものでしょうか。

DPREVIEWが公開しているハイレゾRAWをRawTherapeeで現像すると、64.2Mピクセル(9272x6930)の画像が出力されますので、8枚スタックの1枚目を比較している訳ではありません。ノーマルRAWとD810のRAWは、現像出力がハイレゾRAWと同じサイズになるように拡大して比較しています。

DPREVIEWはE-M5IIのハイレゾRAWをACR 8.7 betaで現像していますが、その結果は私の結果とほとんど変わりません。

ハイレゾをバカ倍率と表現しましたが情報が無いわけではなく、アンシャープマスク/デコンボリューションやマイクロコントラストなどを処理をすると、カメラ内jpegに近い画像にはなります。

最新のRawTherapeeは、現像に関してはACRよりも高性能と感じていますので、お試し下さい。
by hi-low (2015-02-06 22:54) 

hi-low

ご訪問の皆様へ

コメント欄に短縮URLを掲載できないため、追記にDPREVIWで関連機種比較を比較した短縮URLを載せました。ご覧下さい。
by hi-low (2015-02-06 23:09) 

変だね?

自分でも検証してみないとと思い色々やってみましたが、RawTherapee、随分進化してるんですね。速度も無茶苦茶速くなってる…。
ハイレゾのRAWも現像できました。どうやら、一般的なRAWデータ形式に変換しているようですね。現像ソフトの対応が楽でしょうから、これは良いですね。
検証もせずに発言してしまい、大変失礼しました。

とはいえ、0.5画素ずらし時は、ハニカム配列のような千鳥配列になるわけで、きちんとそれを考慮した現像が求められるでしょう。
RAWで60MだがJPEGでは40M、というのも、千鳥配列であることが理由と思います。
まぁ、ちょっと縮小するだけで良いようにも思えますが。

ところで、本当のところ、ハイレゾと通常の違いは大きいですよね?

RawTherapee でTiffに現像して比較して思い知りましたが、ハイレゾの威力は一目瞭然でした。
偽色・偽解像の無さと、階調(特にシャドー部)の滑らかさ、ノイズの無さが驚くべきレベル。
解像力も、明らかに一目瞭然で向上しており、これで違いが分からないなら、言い方が悪いですが目が腐ってるとしか思えません。

皆さんも中央部の小さい文字、その左のビートルズ人形の足、お札とコインなどを見て下さい。
ハイレゾと、通常の違いは極めて大きい。

お札は細かな模様まできちんと見えるようになってくるし、文字に至っては通常の方はカラフルに偽色まみれのモザイク画ですが、ハイレゾでは一切色づき無く破綻無く、フォントの特徴を保ったまま小さくなっていく。

しかしながら、hi-low氏の上げている葉っぱ部分などは、差違が目立ちませんね。

おそらく、ハイレゾは被写体により得手不得手があるのでしょう。
人工物には素晴らしく強力なツールになると思えますが、コントラストがなだらかな自然物には効果は弱いかもしれないですね。

D810のRAWも同様に比較してみましたが、これも全く同様の傾向になりますね。葉っぱなどの解像力はあきらかにD810が上ですが、文字やお札は偽色と偽解像が盛大に発生してしまい、E-M5markIIのハイレゾと比較の土俵に乗りません…。

結局の所、解像力向上も魅力的だが、ベイヤ配列センサーの欠点を解消できることの方が使用者にとってのメリットが高そうです。
偽色・偽解像を避けられて、高解像度も得られ、人工物に強いということは、静物(モノ)撮りには画期的かもしれません。

レンズの解像力はたしかに足りていないように見えますが、45mmは2万5千円程度の安価なレンズなので、フォーサーズのSHGクラスなどを使えば不足は無いでしょう。
比較対象になっているD810には16万円のレンズを使っているので、これで比較するのはフェアではないのかもしれません。
by 変だね? (2015-02-07 02:36) 

凄いネガキャンステマですね

公式サイトには

※撮影には、解像力の高いM.ZUIKO PROやM.ZUIKO PREMIUMレンズを使うことで、高い効果を得ることができます。

と書いてあるのに実際使っているのは24000円の45mmF1.8。
対するD810の方はNikon最高解像で16万円の85mmF1.4G。

本当印象操作に必死ですね。

オリオンで実売E-M5Ⅱ 80000+45mmF1.8 20000=100000円で4000万画素の超画素を必死に等倍まで引き延ばしたり、1600万画素まで縮小したりで微妙に分かる程度の差しか無いんですね。

それでD810 282000+85mmF1.4 160000=442000円に肉薄する画質になる訳ね。

1.5kgレベルのフルサイズとレンズを持ち出して500g程度のm43で。


このレベルだとフォーサーズの松レンズやPROやpremiere使ったら逆転も可能か。
by 凄いネガキャンステマですね (2015-02-07 11:23) 

hi-low

> 変だね? さん
> 凄いネガキャンステマですね さん

ハイレゾ画像の分解能に関して検証しましたので、ご覧下さい。
http://hi-lows-note.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07

by hi-low (2015-02-07 17:40) 

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