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The beginning of the end of Imaging Systems Business of Olympus? [Others]

ニコンのカメラ事業の不振がニュースになってますが、本当に深刻なのはオリンパスの映像事業でしょう。

オリンパスの2014年3月期第一四半期の決算短信を見ると、売り上げは1,670億13百万円(前年同期比4.9%増)で、営業利益は150億53百万円(前年同期比比84.3%増)です。しかし、「映像事業の連結売上高は198億39百万円(前年同期比20.5%減)、営業損失は22億26百万円(前期は5億88百万円の営業損失)」です。
このようにオリンパスの映像事業は、損失の89%を生み出しながら売り上げへは12%しか貢献していませんので、いつ終結(売却)が決定されても不思議ではありません…。

追記(2014年8月11日23:30)
ニコンの映像事業は、売上高1347億円(前年同期比528億円減)で営業利益118億円(前年同期比17億円減)と、売り上げの落ち込みほど利益は落ちていません。
キヤノンはカメラ事業だけの収支は分かりませんが、プリンタをふくんだイメージング事業は、売上高3323億円(前年同期比535億円減)で、営業利益510億円(前年同期比53億円減)です。売り上げが減った分、利益も減っています。
ソニーのデジタルカメラ部門は売上高1061億円(前年同期比81億円減)ですが、売上高557億円のプロフェッショナル機器部門を含めた営業利益は174億円(前年同期比83億円増)と、コストと生産の管理が上手くいっているようです。

ニコンは利益率の低いコンデジとエントリー機の販売が減り、キヤノンは全体的な販売が減ったように思えます。利益率だけを見れば、ニコンの現状は決して悪くはありません。ソニーは利益率の高い上級機種を増やしたことが、ひとまずは成功したようです。
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toshi

ニコンの有価証券報告書を見ていてつらいのは、もう一本の柱である精機事業に大きな改善のきざしが見えないことですね。かつての「物作りの日本」の衰退を見るようで、残念な気持ちになります。

マスコミは、煽ればPVが上がったり視聴率が上がるということで、何かにつけてセンセーショナルに取り上げたがります。困りものだなぁといつも思いますが、視聴者もそれを求めている(実際に上がってしまう)と言われてしまいますからねぇ、、、(--;

しかし、オリンパスの映像事業はいつまで続けるのか本当に不透明ですね。個人的には、OMシステムとフォーサーズであっさりと切られたので、マイクロフォーサーズに投資する気になかなかなれません。^^;

# E-PM2は買いましたが、稼働時間がほとんどありません、、、
by toshi (2014-08-12 08:30) 

hi-low

> toshi さん

仰る通り、ニコンの課題は精機事業ですね。最先端プロセス開発の企業アライアンスに参加し、テストステッパーも受注したようですので、そこでの巻き返しを狙っているのでしょう。
ヨーロッパ大陸から中東には結構な数の半導体Fabがあるので、オランダが拠点のASMLは、地理的な点で有利だと思います。

オリンパスは、有価証券報告書でOM-Dシリーズにしか言及していませんので、製品を絞ったはずのコンデジだけでなくPenシリーズも共に売れていないのでしょう。

パナソニックのデジタルカメラ事業は具体的な数値が全く分かりませんが、属しているセグメントが前年よりも損失を半減させているので、m4/3が無くなってしまうことはなさそうです。

by hi-low (2014-08-12 12:19) 

kofuji

半導体露光装置のシェアは前は高かったのですが、ASMLに負けてしまいました。
株主総会での株主からの質問への回答は300mmウエハーの切り替えでASMLに後れを取った、次の450mmウエハーへの切り替えで巻き返すとのことでした。時期は2017年とのこと。
by kofuji (2014-08-12 18:36) 

えがみ

経営について素人なので言及するのは憚るのですが、追記について、ニコンは売上と利益が28%減と13%減、キヤノンは売上と利益が14%減と9%減です。
売上・利益の増減率はニコンの方が悪いのですが、営業利益率で見ると、ニコンが前期7.2%、今期8.8%で1.6%の改善、キヤノンが前期14.6%、今期15.4%で0.8%の改善なので、両社とも収益構造の改善が著しいですね。

ただ市場規模が縮小すると事業を縮小せざるをえなく、脱落するメーカーがないか心配ですね。

by えがみ (2014-08-13 15:03) 

hi-low

> kofuji さん

たしかに、各Fabのウエハーサイズ切り替え時期が勝負ですね。
ASMLは2018年を目途にしているので、ニコンはその前を狙っているのですね。

> えがみ さん

分析ありがとうございます。
私も経営は全くの素人ですが、売上額を減らした中で利益率を上げたニコン、キヤノン、ソニーは、現状を見越して収益構造の改善を図ってきたのだと思います。
しかし、オリンパスはそれが出来ていない(変化に追い付いてない)ようなので心配になり、この記事を作りました。

現存のカメラメーカーからは、どれも脱落してほしくありません。
by hi-low (2014-08-14 10:50) 

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