Sony Alpha 7R vs. Phase One IQ180

Sony Alpha 7Rが中判フォーマットデジタルカメラを代替出来るかに興味があり、7RとIQ180を比較してみました。

元となるデータはDpreviewで公開されているものです。7Rはダイナミックレンジが最も広いiso100のデータで、IQ180は唯一公開されているiso35のデータです。

7RとIQ180では画像のピクセル数が異なりますので、7Rのピクセル等倍と同じ大きさにIQ180の画像を縮小しています。もし、この比較で7RとIQ180に顕著な差がなければ、7Rは中判フォーマット機の代替になりうるわけです。

左に7R、右にIQ180の画像を配置しています。

まず、Rチャネルです。


次に、Gチャネルです。


最後に、Bチャネルです。


念のため、重ね合わせも掲載します。
7Rです。


IQ180です。


大きな違いは、Bチャネルです。
7Rには明らかなムラがありますが、IQ180には縮小前の画像にもありませんでした。ピクセルピッチは、7Rが5 umでIQ180が5.6 umですので、大きな違いはありません。

重ね合わせ画像では、7RのBチャネルのムラは分かりません。しかし、TIFF形式で入稿し、入稿先でカラー調整が行われた場合に色ムラが発生する可能性がありますね。まぁ、私には関係のない世界の話ですが…。

中判フォーマット（特に6 x 6判）と言えば、かつてはHasselbladが代名詞のような存在でしたが、その先行きに嫌な噂が出ているようです。
http://photorumors.com/2014/05/11/is-hasselblad-in-financial-trouble/
個人的には、Lunar, Stellar, Solarは、写真を取るユーザーを向いて開発したカメラではないと感じたのですが、現在の出資者であるVentizz Capitalもそう感じたのかもしれません。富士フイルムが買収し、Hシステムをベースにして、GXシリーズを（安価に）復活してほしいですね。

コメント 3

率直な感想ですが、色の出方も含めてけっこう違うものなのですね。この画像比較では、7Rのほうの甘さとフリンジの出方が気になります。
by toshi (2014-05-12 01:15) 

> toshi さん

極論すれば色はRaw現像で変えることができますが、フリンジはどうにもなりません。センサーが同じであろうD800Eよりもフリンジが顕著なので、レンズが原因かなと思っています。
7Rの撮影レンズは"Planar T＊ 85mm F1.4 ZA"ですが、F5.6でもD800Eの撮影レンズである"AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G"に比べて明らかに歪曲と色収差が大きいのですよね。私は色収差の補正なしでデモザイクを行っているので、色収差由来の偽色がフリンジとして現れるのでしょう。
ニコンのf/1.8Gシリーズは評判が良いようですが、この結果を見ると当然ですね。
by hi-low (2014-05-12 08:57) 

HasselbladはLeica（の限定モデル）を見習ったのだと思いますが、知名度が致命的なまでに足りませんでしたね。
愛好家もVマウントを中古で買うだけで、Hasselbladの直接的な収入源はHマウントを新品で購入するごく一部のプロとハイアマチュアだけです。

かつて富士写のGW/GSWシリーズが使われた集合写真の用途では、今ではEOS5D系が使われています。
ソニーの中判CMOSをX-Trans配列で作って、写真館におけるシェアを取り戻せないものでしょうか。
by えがみ (2014-05-17 18:28)